ユニットマーケット

新年のご挨拶(西暦2006年)

皆様、あけましておめでとうございます。

旧年中のアクセスは、カウンタによりますと、約26万件ほど、昨年比、微増となりました。また、21世紀の累計で、とうとう100万件を数えました。心より御礼申し上げます。

2005年は、「信頼」が大きく揺らいだ年であると思います。JR福知山線の大惨事、一級建築士による耐震強度偽装事件、幼女が犠牲となった一連の凶悪事件、今まで、安全であることが当たり前だったことが、次々と崩れてゆく様は、本当に心が冷え冷えとする思いでした。
これまで、バブルの崩壊と前後し、日本の古くからの習慣や道義といったものが、「改革」という名の下に、さまざまな形で批判され、打ち壊され、変わってゆきました。そのキーワードとなってきたのが、「価格」であったり、「効率」であったり、「スピード」であったりしたことは間違いありません。これらは、「お金」そのものや、あるいは容易に換算できる価値です。そして、それらを望んだのは、ほかでも無い消費者です。その結果、マンションは確かに安くなったし、鉄道も早くなったし、情報化も促進されました。その一方で、「安全」や「公益」や「環境」といった、その価値を「お金」に換算しにくいものは、どうだったのでしょう。あえて申しますれば、その一端が垣間見えた、それがこれらの事件だったのではないのではないか、私はそう感じました。
今現在も、郵政などの事業は民営化され、価格競争は分野を問わず衰える気配もなく、種々のファンドによる買収工作は世間をにぎわし、優良な番組を提供してきたNHKさえ、その存続すらも危うくなりました。これらの一つ一つを追ってゆけば、いろいろと意見も考え方も出てくるでしょう。ですが、根本的に、「効率」や「時間」や「お金」といった、定量化しやすい価値ではなく、もっと大事なものがこの国にはあったのではないでしょうか。失われつつある「それ」を、取り戻すにはそろそろ限界まで来ているのかもしれません。これらの「事件」を決して他人事で終わらすことなく、我が事として真剣にわが身、そしてこの国を見直差なければならないのではないか、そう考えます。

当ページを振り返りますと、一昨年からの宿題は何とか片付き始めましたが、まだまだし残したことがたくさんあります。
手前、私事(父親業)、本業(技術系会社員)のほうが少々立て込んでおりまして、あまりご期待には添えないかもしれませんが、なんとかがんばってゆきたいと思います。

本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

2006.1.3

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